トップ>Triumph GT6 復活編>電装系も何とか復活しそう(2004年4月)
☆ガスケット自作
4月に入りました。残念ながら予期せぬ電装系のトラブルによってGT6ロードスターはいまだ不動のままです。
オープンで走らせるには最高の季節だというのに予定通りに事が進まないのは苛立たしい限りですが、焦ってもしょうがありません。
と、自分に言い聞かせつつ、作業を進めることにします。

4月第1週の週末は、注文しておいたジェネレータのコントローラが届かず、なおかつ20年来の友人が夫婦で自宅に遊びに来たこともあってほとんど作業はすすみませんでした。
友人がトラをぜひ見てみたいとのことで、酒に酔った足取りで自宅から徒歩7分の駐車場まで案内し、見てもらいました。
友人の第一声は、
「うわっ!こりゃすんごいなぁ・・・!」
でした。この”すんごい”にはどうやらふたつの意味があったようで、ひとつはやはりあまりに古めかしくてくたびれた車体なので、素直にその存在自体がちょっとびっくり!ってとこですね。
普通はそう思うでしょうね。
でももうひとつの”すんごい”は、”かっこいい~!”というものだったようです。
GT6をあちこちから眺めながら、
「いやぁ、かっこいいなぁ~」
「ほんと、すげえなぁ~、いや、こりゃかっこいい!」
と連発しておりました。
不動車とはいえ、スタイリングを褒めれらてちょっと気分がよかったです。
動いてりゃ言うことなしだったんですけどね。

そんなわけで、この週末は結局キャブのガスケットを自作しただけに終わりました。
ガスケットだけを単体で購入することは難しく(リビルドキットを買わねばならない)、自作することにしました。
自作といっても、ただシートを買ってきてそれを型とおりにカッターで切るだけですけどね。
これでたぶんキャブのガソリン漏れも解消できるでしょう。
ガスケットのシートはバイクのパーツショップ(にりんかん)にて購入しました。
バイクの世界ではキャブは普通ですし、意外と2輪の世界ではオーナーが自分でかなり専門的なメンテナンスをする、という文化が残っているのでしょう、
4輪旧車のオーナーにとっても重宝するであろう補修用品がかなり豊富に揃っています。

二輪のパーツショップで購入したガスケットシート。ちょっとでかい
付いていたガスケットを元にシートをカット。下の2枚がそれ
☆キャリパー仕上げ
キャリパーのシリンダ内部。ちょっと錆が出ています
そんな週末を終えて翌週末、コントローラも届きました。これで何とか電装系のトラブルを解決させるぞぉ~!
でも、苦手の電装系にかかる前に前後ブレーキの仕上げをやってしまうことに。
まずはリア側。新品のブレーキシューも届いたので、いったん組み付けた古いシューを外し、新品を組み付け終わりました。
サイドブレーキがかなり甘くなっており、調整が必要ですがこれは最後にやることにします。
続いてキャリパーのオーバーホール&組み上げです。キャリパーのシリンダ上部の薄い錆は1200番の耐水ペーペーで軽く研磨、シールが入る溝の部分の内側の錆も丁寧に落とします。
シールにはシリコングリースを薄く塗るそうなのですが、この「薄く」というのがどの程度のものなのかがよくわかりません。なのであくまでも適当。(適当にやっちゃっていいもんなんでしょうか?!)
で、ダストカバーを被せてピストン挿入、挿入時にはシリンダ内壁とピストン外壁にブレーキオイルを薄く塗りました。
ピストンは指で押せばある程度までは入ってくれますが、途中で固くなったので、ブラスバーをピストン上部に平行にあてて、均等に力が入るようにしながらグッ押入れました。
結構奥まで押し込んでおかないと、パッドが入ってくれません。
キャリパーを組み終わったらリンクに組み付け、パッドをはめ込んで完了!
あとはマスターシリンダをオーバーホールしてからブレーキオイルを入れ、エアー抜きしてからテストです。

ゴムのシールを抜き取り、溝の内部まで錆を落とします 新品のシール、ダストカバーを取り付け、ピストンを奥まで押し込み一応完成

☆コントローラを新品に交換してみたら・・・
新品のコントローラに交換する前にまず調べねばならないことがあります。先々週、新品のジェネレータに交換する前はセルを回せばスタータモータも駆動していたのですが、 交換してから少しジェネレータが過熱し、慌てて配線を外してから以降、スタータモータが回らなくなっていました。
何かどっか他の電装パーツにトラブルが文字通り飛び火してしまったのかもしれない。ソレノイド(スターターモーターのスイッチのようなもの)が逝かれてしまってるのかも。
他のパーツにも原因が飛び火したとしたら新品のコントローラーに交換するとますます原因が掴めなくなってしまいます。
まずは配線図片手にいくつかの系統で断線が起きていないか調べてみましたが大丈夫。ソレノイドにも配線直結してみたところ、モーターはしっかり回ってくれました。
やはりコントローラが一番怪しい。でも確信は全く無く、ひょっとしたら交換することによって新品のコントローラもダメになってしまうかも・・・

そんなリスクを考えつつ、所詮は素人、下手な考え休むに似たり、ということで、えいやっと交換してしまいました。
で、ジェネレータに配線をつなぎ、恐る恐るバッテリーにも接続、ジェネレータの前回焼けそうになった部分に手を当てて過熱具合を見ることに・・・
おおっ!大丈夫です!過熱する様子はありません。
ダッシュパネルを見てみました。交換前(というか駐車場に届けられた時から)は、バッテリーを接続するだけでキーも入れていないのにイグニッションランプが点灯していましたが、その現象も出ていません。
その不具合自体もコントローラのせいだったのかも・・・
よしよし、キーを差し込んで右にカチャッ、お、イグニッションランプ点灯!正常だぁ~
あとはスターターモーターが回ってくれるか、さらにキーを右へ回すと、ウインウインウイン、 やったあ、大丈夫だ!やっぱりコントローラが悪さしてたんだ。
で、エンジンをかけようとしたけれどバッテリーが弱くて結局モーターを回せなくなってしまったところでこの日は用事があってここで時間切れ!
でも一安心。バッテリーは充電しておき、次週はエンジンをかけてさらにジェネレータが正常に機能するかを確認。

ブレーキマスターシリンダのオーバーホールは平日の夜に終わらせておけば、残るはクラッチの復活のみ!
さらなる落とし穴が待っていないことを祈るだけです。

これが新品のコントローラ。まさにブラックボックス