トップ>Triumph GT6 整備編>オーバードライブ復活を目指す(2008年9月)
☆オーバードライブスイッチ復活
この車、オーバードライブ装置付きなんだけど、入手時からスイッチ入れても何の変化もなし。
高速を走るとき、オーバードライブの必要性を痛感してて、早く直したいぁなぁ、と思いつつ、なんだかんだでそのままでした。
もうじきツーリングに絶好の季節がやってきます。(オープンカーは夏の乗り物ではなく、秋と冬の乗り物です!)
今年は高速を気持ちよく飛ばしたいので、復活作業に着手することにしました。

まず電気系統です。
スイッチの配線そのものが断線していたので、まずはその修理です。
例によって配線図と睨めっこ、リレーもボッシュの新品のものに交換し、新しく配線を引き回しました。
んで、テスト。
スイッチがちゃんと入ってるかどうか、オーバードライブギヤボックスの右横についているスイッチボックスを開けて確認です。
ふむふむ、ちゃんとスイッチは入ってるみたい。
微調整ができていないかも、と、トラの先輩からのアドバイスも参考にして、セッティングを確認しましたが、問題ないようです。

オーバードライブが働く構造も調べてみました。
スイッチによってオーバードライブギヤを繋ぐクラッチに油圧がかかるよう、ギヤオイルの流路が開く構造になってるんですね。
その道が開く構造は、面白いことにラムネのビー玉と同じ構造です。
ラムネはビンの口からビー玉を下に押し下げて、炭酸水が口に流れ出ますが、こいつはスイッチによって金属の小さいボールを押し上げるレバーが上に持ち上がり、オイルの流入経路が開きます。ボールは上からスプリングで下へ押しさげられるようになっているので、スイッチを切るとボールが下に下がって経路がふさがる、そんな構造です。
で、実際にそのボールが持ち上がっていることも確認できました。
つまりスイッチには問題はなさそうだということは言えそうです。

ギヤボックス左側のオーバードライブスイッチボックスのプレート スイッチが入るとボックス内下部の水平のシャフトが左に動いて垂直のレバーが少し回転します。 その回転がバルブを押し上げてオイルが流れ込み、オーバードライブクラッチが繋がります


☆オイル詰まりを疑う
さて、スイッチに問題がないとすると、あとは何だろう。
油圧でギヤが繋がる仕組み⇒でもギヤが繋がらない⇒つまり油圧が不足?
ふむふむ
油圧不足の原因⇒オイルレベルが不足 or 何らかの理由でオイルが流れてこない

ギヤオイルは思いっきり古くなると、べったりべとべと、泥のようになってしまうようです。
レストア中のspitMK4のギヤボックスの中を空けてみたときはまさにその状態でした。
ラムネのビー玉は直径1cm以上ありますが、こいつギヤの機構の金属玉は5mmほどの大きさしかありません。
それほど細い経路なので、ベットリオイルだとスムーズに流れないでしょう。(と推測)

んじゃぁギヤボクスの中をしらべましょう、ということで、左横についている、オイルフィルターボックスのプレートを外してみました。
中からドロッとしたオイルが流れ出てきました。
うわぁ・・・・・
なんだかフィルターの中はドロドロだぞぉ・・・!
最初はオイルが固まってるのかなぁ、と思ってたら、このオイルの中身は、なんと金属屑でした!!
そうです、ギヤが削れたであろう金属片(おが屑のような状態)が無数にかたまっていたのです!

う~ん、こりゃ単にオイルが詰まってる、っていう状況じゃぁないですねぇ・・・
これだけ金属片が出てるってことは何らかのトラブルがあったって考えるのが妥当なんじゃないんでしょうか・・・

今日はとりあえず中のオイルを全部抜きました。(ジャッキアップが大変でしたが)
抜いたところで夕方の大雨、最近多いね、毎週この調子だもん。
しょうがないので作業切り上げ、来週、一応オイルを入れて走らせて見ますが、まともにオーバードライブギヤが働いてくれるとは思えない・・・
だとするとオーバーホール?? 素人には無理だなぁ・・・

ギヤボックス左側のオイルフィルターボックスのプレート 中にはオイルフィルターが入ってます
うわっ!ドロドロオイル! でもオイルだけじゃなかった!