トップ>Triumph GT6 整備編>GT6と別れの二人旅(2009年10月) |
☆新しいオーナーの元へ | |
今年の春先に手放すことを決め、エンスーの杜に出品していたGT6ですが、どうも積極的に売りに出す気持ちになれず、
売れなければそれでもいいや、という気持ちで、ヤフオクに出すでもなく、自分のホームページで買主を探すでもなく、
という状態が続いていました。 が、夏に入り、17年間経営してきた会社の破綻が決まり、破産手続きに入るに至り、めぼしい財産は処分せざるを得ない状況となり、 さぁ~ぼちぼち真剣に買い手を探すかぁ、と思っていた矢先、いったんは掲載をストップしてくれるように依頼したはずの エンスーの杜から引き合いの連絡が・・・・ どうやら掲載ストップの連絡がきちんと伝わっておらず、そのまま掲載され続けていたようです。 まぁこれも何かの縁かも、と、その引き合い主(Kさん)の現車確認依頼をお受けし、見にきていただきました。 その方は三重県にお住まいの方で、英国旧車を中心に14~5台もの車をお持ちのとても車好きの方でした。 色々とお話をお聞きするうちに、この方ならきっとGT6を大切にしてくれるに違いないと感じ、その場でお譲りすることに決めました。(超格安お値段で!) そして先週末、GT6を走らせて、三重県津市のK氏宅へお届けしてきました。 当初は連休中の土曜日に行く予定でしたが、出発直前になってクラッチが抜けてしまい、スレーブシリンダのオーバーホールをやったり、 リヤから異音がし始めたのでその原因を調べたりとか(これは結局、ロールバーの発する単なる振動音だと判明)、1日半を要し、結局 自宅を出発したのは10月12日、日曜日のお昼12時過ぎでした。 途中、パーキングエリア3箇所で車両点検をしながら走行し、午後7時過ぎに現地に無事到着しました。 全行程を高速道路で走ったのは初めてでしたが、驚いたのは燃費です。なんと、予想外のリッター10Km以上も走ってくれました。 途中でメーターが動かなくなってしまったので正確なところは測れませんでしたが、11Kmくらい走ったかもしれません。 | |
秋の西日を受け、三重県に向かって東名高速をひた走るGT6。 オーバードライブが入らないのでややゆっくり目の運転。 それでも時速100Kmを下回ることはなく、元気に走ってくれました。 |
浜名湖を走り抜ける車の窓からデジカメを外に出してパチリ。
ドナドナのためではなく、のんびりドライブで来たかったなぁ、 というのが本音なのだ。 |
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☆新しいオーナー、K氏の所有する名車達・・・ | |
高速出口近くのコンビニ駐車場までK氏に迎えにきてもらい、おいしい鰻をごちそうになったあと、向かったのは
K氏の所有する車が置かれている場所(1箇所は工場跡地、もう一箇所は自宅ガレージ)です。 どの車もとても程度がよく、実動の車ばかりです。 何よりも、すべてナンバーがついており、普段から普通に乗り回しているというのが凄いですね。 以下、K氏の希少な愛車達を一斉公開です。 | |
ご存知TR3。希少な初期型のスモールマウスです。 | こっちはTR4A IRS。比較的最近入手したらしいです。 |
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非常に程度の良いMGA。購入時には東京で引き取り、東名を飛ばして帰ってきたそうです。 なんでも時速140Kmくらいは出たそうですよ。 | ピッカピッカのMGB。購入後、全塗装したそうです。 |
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初期タイプのMGBの内装はいいですね。ステアリングとスチールのダッシュパネルに味がある |
MGミジェット。山道を走るには早くていいそうです。 |
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出ました、メトロポリタン。このコケティッシュとも言えるデザインが 何とも言えん。 |
なんて綺麗なMG-TF。これもほぼセル一発でエンジンがかかる。 |
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レトロ感最高のMG-TD。これで近所を走り回ってるそうで。 きっとご近所では有名なんでしょうなぁ・・・ |
これも珍しい! MGマグネット。日本に何台あるんだろうか? |
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パタン、と出てくる方向指示器、動きが何ともかわいいね。 |
そして本日の主役はこれ。MGブランドの超希少車です。 僕は見るのも聞くのもは初めて。 |
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☆超希少車種 MG ARNOLT | |
ガレージで最初にこの車を見せてもらった時、フロントノーズ部分から、ウーズレィかな?
と思いましたが、まったく違いました。 その名は、MG ARNOLT(アーノルト)。 元々は、MG TDのシャシーにベルトーネがボディを載せて1952年のトリノ自動車ショーに出展したものがベースになっているそうで、その車に アメリカ・シカゴのMGディーラーだったStanley Harold Arnoltさんが注目して発注し、1953年のニューヨークショーに展示後、 アメリカでの販売が開始されたそうです。 実際に生産されたのは、クーペタイプが67台、カブリオレタイプがわずか33台、ということらしいです。 日本では少なくとも2台が存在しているらしいですが、この車はそのうちの1台、ということになるのかもしれません。 (以上の情報は神戸MGCCのサイトから入手しました) | |
ノーズだけ見るとウーズレィっぽいですが、サイズはずっとでかい。そしてグリルにはMGとBERTONEのエンブレムが・・・ | |
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リヤのランプカバーは年代を感じさせますが、
曲線のデザインは非常に現代的な雰囲気もあります。MG TDと同年代の車とは到底思えません。 | |
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MG TDをベースに作られているだけあって、内装の雰囲気はMG TDによく似ています。 特にメータ類はそのまま流用しているようですね。 | |
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ガレージに納まった状態だと、全体のフォルムがわかりませんでした。 ネットで調べた画像を見ると、またイメージが違う。すごくスポーティーで、かつ上品な雰囲気ですね。 左がカブリオレタイプ、右がクーペタイプですね。 | |
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というわけで、5年前の3月にヤフオクで見かけて衝動買いし、
その後良い遊び相手になってくれたGT6とついにお別れをしてきました。 正直、とても寂しい気持ちはありますが、買っていただいた方はずっと大事に乗ってくれるに違いありません。 毎年、神戸に帰省する際にも、少し寄り道をすれば様子を見に行くこともできるでしょう。 GT6よ、5年間、有難う!! |