トップ>Triumph Spitfire MK4 分解編>ダッシュボード回り取り外し(2002年5月)

☆昔やった作業に比べれば・・・
昭和40年代前半のファミリアロータリークーペのT型ダッシュボード まずは簡単なところから、ダッシュボード回りの取り外しから取りかかることにしました。

この作業に関しては、実は学生時代に結構大変な思いをして取り組んだことがあるので、自信があります。
当時、僕はマツダのファミリアクーペという車に乗っていました。
家の近所の中古屋さんで車検切れで売れ残っていたのを値切って12万円でGETした車でした。
車検を取って機嫌よく六甲山を走り回っていたのはいいんですが(僕は神戸出身です)、なにしろダッシュ回りがかっこ悪い!
当時、同じ車体でロータリーエンジンを積んだ、”ロータリークーペ”ってのがあったんですが、 その車のインパネは、”T型ダッシュボード”と呼んでいて、当時としては非常にかっこよかった。
(たまたまオークションでその車の出品画像を見つけたのですが、左のような内装です。超なつかしい!!)
一方、僕のは普通のレシプロエンジンで、ダッシュ回りは車体とつながった鉄板が剥き出しになったもの。

こりゃあ何とかしなきゃ、と思い立ち、解体屋で廃車になったロータリークーペを見つけ出し、ダッシュボード一式を 自分でひっぺがしてタダみたいな値段で購入。
家に持ち帰って交換を試みることにしたけれど、これが思ったより大変でした!
何しろ僕の車のダッシュボードはT型ダッシュボードと異なり、車体と別ユニットになっているわけではなく、車体と一体になった鉄板で構成されていました。
T型ダッシュボードを取り付けるためには、まずこの鉄板を何とかしなければならない。
でも、電動の道具をもっているわけでもない。
残された道はただひとつ。金切り鋸でギコギコ鉄板を切っていくしかありません・・・(^_^;)
これをやり遂げました!本当に大変でした。湾曲している部分や、電装パーツ、その回りのフレーム等を避けながら、 来る日も来る日も手の空いた時間はとにかく、ひたすらギ~コギ~コ、ギ~コギ~コ。
途中で何度も挫折しそうになりながら何とか鉄板を切り終えました。

鉄板を切り終えたのはいいけれど、電装関係を繋ぎ直すのも結構大変でした。
交換前の配線と買ってきたT型ダッシュボードの配線の関係を知るために自分でそれぞれの実物を見ながら配線図を作り、それを基に線を色々繋ぎ直し、なんとか無事交換することができました。
でも最後まで燃料計が逆に働く、という問題だけは解決できませんでした。
満タン時には燃料計がEmptyを指し、走っているうちに燃料計がどんどん満タンになっていくと言う、魔法のような車になってしまい、この車に乗った友人は皆喜んでいました。

と、えらく話が横道へそれてしまいましたが、この時の大変さに比べれば、スピットのインパネはずしは実に簡単なものでした。
ボロボロになったダッシュトップ、乾燥してひび割れが見られるウッドステアリング、ただの木片と化したシフトノブ、汚れたパネル、メーターやスイッチ類を取り外し、家に持ち帰りました。


すっかりくたびれてしまったスピットのインパネ回り
画像には写ってませんが、ウッドのシフトノブは薄汚れた木片状態でした。


全部引っぺがしたインパネ回り
☆磨けば光る!(って程でもないけど・・・)
取り外したインパネ回りのパーツ類を綺麗にしていきます。
ステアリングのウッドは表面の塗装が細かくひび割れ、所々乾燥のためウッドの素材自体に割れが出ていました。
シフトノブなどはただの木片状態で、艶は全くなくなり、カビで黒ずんでいる部分もありました。
両方とも表面を削り、無垢の状態にし、ウッドオイルを塗りこみ、ニスで仕上げます。
シフトノブは小さいのですぐに出来上がりました。ステアリングは表面積もそれなりにありますし、アルミのスポークも綺麗にする必要もあります。
なによりも車を運転中はずっと握り締めているパーツなので、納得のいくまで綺麗に仕上げたいので、こちらは少し時間をかけ、のんびりリペアしていくことにしました。
メーターやその他のパーツはとにかく汚れを落として磨く、これしかありません。
時間の空いたときにでもコツコツ綺麗にしていくことにします。
元の画像を撮っていなかったのが残念ですが、
ただの木片が結構綺麗になりました。
黒い塗装を剥がすと意外と綺麗なスチールが顔を出しました。
個人的にはこっちの方が好きなので、この状態で組み上げることにします。