トップ>Triumph Spitfire MK4 分解編>フロントハブ抜き取り(2003年11月)
☆あっけなかったハブの抜き取り
以前、アーム類の分解&リペアを行った際、ハブも綺麗にしようとしたのですが、その時点では分解の仕方がわからず、結局エンジン分解に移ってしまい、そのままになっていました。
理和オートさんの話やネットの情報等から、改めて作業に着手しました。

ホイールを外してグリースキャップを取るとアクスルの先に割ピンが挿入されているので、これを抜き取ります。
さて、あとはどうやって外せばいいかなぁ、などと思いながらハブを眺めていると、ちょうどお隣のTさんが車で駐車場まで戻ってこられ、私の作業を覗き込みました。で、なんと、
「ちょうど私の車(2台所有のうちの1台、1991年のRX-7カブリオレ)のハブを交換したばかりなので、外したハブの構造を見てみましょうか」
と言って、交換した古いハブを持ってきてくれました。
構造を見てみると、おもしろいですね。ハブの構造って基本は同じなんですね。
30年以上前のスピットと大きな違いはありません。アクスルに取り付けたボルトを抜けばハブは外れるようです。
試しにレンチでよいしょと緩めてみると、あれれ、なんだ簡単に緩んじまった!あっけないほど簡単にハブは抜けてくれました。
ほ~んと、ど素人なもんですんませ~ん!今回もまたTさんに助けていただきました。毎度おおきに!

ハブを押さえるボルトには割ピンをはめ込むための溝が掘られています ハブを抜き取りました。画像はインナーベアリングがシャフトに付いたままのリンク部
☆ハブベアリングは何と日本製
さて、抜き取ったハブを見てみました。ホイール側とシャシー側にベアリングがひとつづつ。
ホイール側のベアリングは、ハブを外した時点で既に抜けた状態なので、そのまま手で引っ張り出せます。
気をつけないとスポッと外れてしまい、下に落ちてしまいます。私はこれでベアリングを砂まみれにしてしまいました。

抜き取ったベアリングは汚れたグリースがべったり付いており、拭き取ってよく見てみると「JAPAN」の文字が見つかりました。
メーカーはNTNです。年間売上高2500億円を誇る、日本が世界に誇る産業用ベアリングメーカーです。
やっぱり精度を要求されるパーツはMade in Japanがいいのでしょうか。ニッポンえらい!

ハブの内部の空洞部分にもグリースがべったり入っていました。これらをある程度指で掻き出しておきます。
電動ドリル&錆び取りアタッチメントでハブ表面の錆を一通り落とし、落としきれない個所は錆び取りのケミカル液を塗布して錆を取りました。
で、こられをサンエスKに浸けてから最後は洗剤を使って綺麗にグリースを洗い流しました。

ベアリングも同様に汚れを洗い流し、画像のように綺麗な状態になりました。「円すいころ軸受」というタイプのベアリングらしいです。
組み付けるまでに錆が出ないようにCRC-556をスプレーしておきます。

NTN製のハブベアリング。状態は良さそうです
古いグリース、汚れを綺麗に洗い落としました