トップ>Triumph Spitfire MK4 分解編>パッパララッパッパァ~! 手動シャシー引き出し機ぃ~(2004年09月)
☆シャシーを引き出せる道具を自作
シャシーとボディを分離したはいいけれど、シャシーを引き出すためにはタイヤを避けられる高さまでボディを持ち上げる必要があります。
くそ重いボディをどうやって簡単に安全に持ち上げようか、と思案していてふと思いつきました。
タイヤが邪魔でボディを持ち上げる必要があるのなら、逆にタイヤを外してしまえばいいではないか・・・!
もちろん、ただタイヤを外してシャシーを地面に落としただけでは前に引き出すことができないので、支えて引っ張りだせる「何か」をシャシーの下に置く必要があります。
その「何か」を自作しました。2×4材を3本用意、木枠を構成してその四隅にキャスターをボルトで固定。画像のような秘密兵器ができました。 名付けて「手動シャシー引き出し機」(そんな大層なもんか!)。ま、単なる台車ですね・・・
これをシャシーの下におきました。 あとはシャシーをこいつの上に載せれば引っ張り出せるはず。 この日はここで時間切れでうまくいくかどうかは来週のお楽しみです。
縦186cm(2×4材の規格)、横70cm、四隅はドリルで8mm径の穴を開けてボルトでしっかり固定しました。 ちょっとわかりづらいですが、シャシーの下に自作した台車を入れました。こいつにうまくシャシーを載せることができればバッチリなんですが・・・
☆さぁ、ボンネットも外してシャシーを出すぞぉ~!
いよいよシャシー引き出しに着手です。
その前に、シャシーに付いたままのボンネットも外すことにします。
以前、エンジンを降ろした時にボンネットを外し、駐車場の隅に立てかけておいたのですが、しばらくしたら自重でボンネットの一部が曲がってしまった、という失敗を経験しているので、今回はパイプ車庫のパイプに吊るしておくことにしました。
ボンネット自体の重量はせいぜい40~50KG程度だと思うので、アルミパイプに吊るしても大丈夫でしょう。ロープをパイプに掛けて簡単に引っ張り上げることができました。
ボンネットの前方の部分、ところどころ錆が出始めています。剥離してから1年近くもパイプ車庫内に放っているのですから当然といえば当然。
とりあえずこれ以上の錆が出ないように一旦錆を落とし、POR-15を薄く塗布しておきました。

ボンネットの宙吊り風景 剥離後の放置で錆の出始めたフロント部分のみPOR-15を塗布


重いボンネットも取り外し、あとはタイヤを外して台車にシャシーを載せ、前方に引っ張り出すだけです。
フロントタイヤを外そうとして、邪魔なのはリアタイヤだけであることに気づき、フロントは外さずにリアだけ外すことにしました。
リアタイヤを外してからシャシーを支えているジャッキをそろそろと降ろし、うまく台車の上にシャシーを載せることができました。
シャシー前方からゆっくりとシャシーを引っ張っていきます。
よしよし、と思っていると、途中で何かに引っかかりました。見ると、リアのサスペンションの一部がボディの座席下の鉄板に引っかかっています。
もう少しだけボディを高く持ち上げないといけないみたい・・・もぅ~!
2×4の端材をウマとボディをささえる2×4材の間に何とか噛ませて再度引っ張る。
あ~だめだ、もう少しなんだけど、ちょっとだけまだ引っかかってる。
しょうがない、もう一段だけ、端材を噛ませました。(これが結構大変なのよぉ~、片手と片足をうまく使って力いっぱいボディを持ち上げ、片手で端材を隙間に押し込む!ひぃひぃぜぃぜぃ・・・何かの拍子でウマが倒れてしまったらどうしよう、ってね。冷や汗もんです)
さぁ、これでOKでしょう!前からスルスルと引っ張り出します。
お~すばらしいすばらしい!いとも簡単にシャシーが空の下に顔を出してくれました。
バンザ~イ!バンザ~イ!
それにしても醜いなぁ・・・一部分なんぞは発掘された古代の謎の機械みたいになってるぞ。 塗装がボロボロになって浮き上がり、その下は錆で覆われてるって状態ですね。
さぁ、これを綺麗にしていかなくっちゃ!
1~2ヶ月は平気でかかりそうだな。(なんとなく楽しそうに思えてしまうのは完全にレストア作業過剰適応症候群の証拠)
その作業の様子も順次公開していきま~す!(やっと引っ張り出せた嬉しさでちょっとハイになってる)

やぁっと出てきたぞぉ~、、、嬉しい・・・ この角度から見ると錆びたシャシーもなんだかセクシー!?
こ、ここ、これは・・・ この位置からデフを見るのは初めてですねん


ちなみに引き出しに使った台車の製作費用は下記の通り。
2×4材 3本 1000円弱
キャスター 4個 3500円弱
ボルト/ナット 24本 700円程度
最初からこの方法を思いついてれば吊り上げる道具なんか買わずに済んだのになぁ・・・